現時刻で輝面比は99.93%で、ぱつんぱつんに膨れた月が雲なんて透過して覗いている。
定期的に変わるものなんていうのは変わらないものと同じなんだろうか。
月は一つしか無くて、またその影響も大いに受けているので、特別なんだろう。
以前に、彼を、月のように思っていた。
彼は私に塩の満ち欠けみたいな変化をくれて、それに私は幾分かは人間らしい考え方が出来る状態になれた。
月を見る度に彼を思い出す、とまではいかずに彼のことはもう奥の方に仕舞っているのだけれど。今日は空の月が真ん丸くて、彼を気にさせた。