行き着く先がここならいいのに、そう思った。
未来なんて見えないから、今だけ幸せだったから、不安は隠してた。
見えないように、目をつぶっていた。
いつか、奇麗なものを見ても、美味しいものを食べても、
あたまのなかでしか感じなくなった。
胸の奥で感じたいものを、感じなくなった。
一緒に居たかったことも。アノ人のことを知ることも。息をすることも。
胸の奥に、あいたあな。
そこからね、出ていく感じ。なくなる感じ。
ああ、イキテルンダナ。って
思える時間がなくなったのはいつからだろう。
勇気がなくなった。
私は変わらない、変わっていないつもりなのに。
もう息もできなくなった。
ベッドの上で溺れるように。
一人はさみしい。さみしかった。