気の置きところ、胸元にお湯をやって、湯気に燻む
弱いこの胸、陽をやって、酸素を通して、緩めて、ようやく触れることができ、ああ、弱いのだなと分かる
体、体という毎日聞いている、部分のことだって、私は、私のものですらわからないでいる
心という毎時に聞いている、物の所在すら、私は何時も遠くやってしまう
沢山の気持ちの方向に、少しも、進めなくなる
声は上手に出せなくなっていた
含まれた水は、水と例えられる物は、(少しずつ回って)出入りして、替わりながらずっとそこに溜まっているのだろう
太陽と月を内包した星空の中の星で、生きているのだわ
能の宮、食べている。泣いている。嗚咽を雨音が隠していた。