先生、私は先生になれるでしょうか。
私は先生みたいになりたいって、そう思ったんです。
先生は私に科学を教えてくれました。科学を好きにさせてくれました。
先生は私の質問になんでも答えてくれました。
先生はなんでも知っていました。
先生に会って、私は人を尊敬することを覚えました。
先生に憧れていました。憧れています。
先生から受け取ったものを、今度は私が誰かに伝えないと、伝えないといけない気がしているのです。そうでしか、返すことはできないのです。
人が人に何かを伝えることに、意味は発生するのでしょう。
何事にも意味はあるのでしょう。
意味の価値を考えるのです。
価値を考え出すと、私の足は止まってしまうのです。私にどれ程の価値があるか、という問題にもなってしまいます。
私に価値はあるのでしょうか。私が人に関わることで生まれる意味に価値はあるのでしょうか。
どうすれば、私が先生に貰ったような感動を人に伝えられましょう。
これは教育なのでしょうか。これが教育なのでしょうか。私は幸福にも先生に会って、先生から教育を受けました。
私は、幸福だったのです。先生がいたから、今の私があるのは、それは確実なことで、今の私が持っている知識も思考も全ては先生が私に与えた何か価値のようなものなのでしょう。
人類の経験則として、熱力学第二法則に私は従います。