夢のなかで、問いかけられた。
だれかが言う、「綾?」
わたしは答え、「私は、あやじゃないですよ・・・」
また、そのまま眠りにつく。私は。
夢の中、あれは、優しい男性の声だったかな。
彼は、あや という人を捜し歩いてるようだった。
とても心配している様子で、私の夢枕にまで尋ねてきたのだろう。
彼にとて、あやさんとはどんな人物なんだろう。
彼の声。
どこかで聞いたことがある気がする。 思い出せないのだけれど。
知り合いでいたかな・・・。
なんとなく、一人の名前が浮かぶ。
ほとんど話もしたことのない人だけれど。声も正確に思い出せない人だけれど。
夢の彼は、彼かもしれない。
そう、信じさせるものがあった。
なぜ、そう思ったかも分からないのだけれど。
今夜にでも、彼と綾さんが出会えればいいと。そう思って。
道案内はして上げられないけれど。
今夜は そう眠る。